不妊、未妊、習慣性流産の漢方相談
妊娠だけでなく、出産、産後、授乳、
そして赤ちゃんの健康まで考える漢方薬
- 妊娠しやすい身体を保つこと、作るためには
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妊娠しやすい身体を”保つ”ことは特別なことではありません。
夜10時までには寝る。朝7時頃までには起きる。
朝・昼・晩 バランスの取れた食事を規則正しくとる。
身体を冷やす生野菜や冷たい飲み物を避け、血行を妨げるような締め付ける服装や身体を冷やす服装はしない。
積極的に身体を動かし、ストレスを解消する方法を身につけるなどを継続してゆけばいいのです。
そんな当たり前のこと、もうやっていますとおっしゃる方もいるでしょう。
けれど、厳しいことをいうようですが妊娠したいのに出来ないということは身体の準備ができていないサイン、身体のバランスが崩れているサインでもあります。
まずはバランスを”整える”ことをしなくてはなりません。
初めて自転車に乗ったとき、最初は補助輪をつけたり、誰かに支えてもらったりして何度も練習をしてやっと乗れるようになります。
ですが一度バランスをとる事を覚えてしまえば、あとは難なく乗りこなすことができますね。私たちの身体も同じようなもので、崩れたバランスを整えるのは少し大変なことなので普段の養生だけでは間に合いません。
妊娠しやすい身体を保つ前に、まず妊娠しやすい身体を作る必要があります。 - 妊娠と漢方薬
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漢方薬で妊娠体質を目指すメリットは、まず第一に自宅でできるということ。
忙しい合間をぬって頻繁に治療へ通うのは大変で、スケジュール管理だけでストレスになってしまいますが、漢方薬を飲むだけならそんな気苦労はいりません。また漢方薬をお出しするためにはお客様の体質を知る必要があります。
薬を出すたびに相談してお話を伺い、情報収集をしますが、話すことがお客様にとって癒しとなり精神的な不安を減らすことにつながります。
なかなか人には相談できない、時にはパートナーにも理解してもらえない。
妊娠までの道のりはそんな不安がつきものです。
相談できる相手がいるということは想像以上に大きな支えとなります。人には免疫力、自然治癒力、妊娠力、いろんな力が備わっています。
そうしたもともと持っている力を引き出すことができるよう、薬としての効能だけではなく、相談を通してお客様の心を支えていくというのが私達の漢方薬のよいところです。漢方は食事の内容、睡眠、入浴などの日々の生活もとても重要と考えており、漢方薬を飲むうちに養生の大切さに気付く人も多いものです。養生とは身体のメンテナンスです。身体を慈しむ習慣は一生を通しての宝物となるのです。
- 妊娠さえ出来ればいい?
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妊娠さえできればすべては解決するでしょうか?
そうではありませんよね。
妊娠・出産・子育てをするための母体づくりがおろそかではいけません。赤ちゃんは両親の命のエネルギーを受け取って産まれてきます。
命のエネルギーを豊富に持っているお父さんやお母さんから生まれた赤ちゃんは沢山のエネルギーを受け取ります。けれど、エネルギーの乏しい両親からは少しのエネルギーしかもらえません。
そのため、生まれてから様々な健康のトラブルに見舞われることもあります。
そして産後のお母さんは大変です。
赤ちゃんが生まれたらどんなことでも頑張れるつもりでいても、生まれてみれば昼夜区別なしの授乳で寝不足の日々が続きます。
ただでさえ妊娠・出産で多くのエネルギーをとられている上に心身へかかる負担はかなりのものです。しっかりと妊娠・出産・子育てに耐えうる、そして赤ちゃんにたくさんのエネルギーを与えられる力をつける。
それが幸せな妊娠、出産への第一歩です。
身体の準備を整えることは病院治療の成功の確率を高めることにつながりますし、産後の母体の回復、子供に受け渡すことのできるエネルギーなどに関わってくるのです。 - 生理はリセットではない
生理を「リセット」と表現することがあります。
リセットとはふりだしに戻ることです。
人工授精や体外授精は時間もお金もかかりますが、失敗すればまたふりだしにもどります。
どんなに苦労して努力して期待しても妊娠しなければ水の泡。
これも不妊治療の苦しみのひとつです。けれど、日々しっかりとした土台を積み重ねることを続けていれば、たとえ生理が来たとしても、ふりだしに戻るという言葉はふさわしくはないのではないでしょうか。
まだ届かなかったとしても一ヶ月前の自分よりも一歩、新しい歩みを進めているのですからゴールに近づいていることに違いはないのです。
「土台を固めるのが何よりも大切」。
これはあらゆるものに共通するセオリーです。長い歴史をもつ漢方薬は土台を固める薬という点で注目されています。
土台を固めて自然に妊娠できるような体質に近づけるのが漢方による不妊対策です。- 妊娠しやすい人とは
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妊娠する準備ができている身体はどんな状態なのでしょうか。
自分の身体は果たしてどうなのか、それを知るには、生理の状態を見ることがひとつの目安となります。
理想的な生理の形というのはありますが、理想通りにならないと妊娠しないという訳ではなく、基礎体温なども理想形にならないまま妊娠する人も沢山いますので、どうかプレッシャーに感じないで下さい。
理想的な生理と自分の生理を比べることで、自分の身体の弱点を知り、自分にあった養生をすることが大切なのです。
《 理想の生理 》
■ 周期は28日前後。
27日とか30日という人は理想の範囲内です。毎月ほぼ同じ周期で来るのも重要ポイントです。■ 出血の日数は5~7日、
だらだら続くのや、2~3日で終わるのは改善の余地があります。■ 血液の色は、鮮やかな赤
黒っぽかったり、粘ったり、固まったり、あるいは赤みが足りずにピンクっぽいなどがあれば、血の状態がよくないサインです。量は少なすぎてもよくありませんが、一番多いときで、昼間は多い日用のナプキンで2~3時間持つ程度。夜は夜用ナプキンで一晩持つ程度。
■ 月経前症候群はない
ホルモンの影響だから仕方がないと思っていませんか?あってもほとんど気にならない程度が理想の状態です。■ 生理痛はない
あっても、ほとんど気にならない程度が理想です。■ 高温期が12日から14日間続き、途中で体温がさがったりせずに安定している。
■ 高温期と低温期の体温差は0.3~0.5度
■ 低温期から高温期へは3日以内で移行しダラダラと上がらない。
どうでしょうか。
生理痛が全くない人がいるなんて信じられないとか、生理痛がないのは無排卵だからなどと思っている人もいるようですが、生理痛はないのが普通です。
生理の様子などは人と比較する機会も少ないので、自分を基準にしてしまいがちですが、漢方薬を飲み徐々に理想の姿に近づいてきて初めて、自分が不調だったことに気付く人も多いようです。 - 妊娠がしにくくなるケース
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真冬に生足むき出しでミニスカートの女子高生。
窮屈そうなハイヒールにショートパンツの女子大生。
毎日コンビニ弁当で済ませている人。
栄養バランスよりダイエットを優先で、スイーツを食べる代わりにご飯をぬいてカロリー調整する人。
夏はエアコンが効いていないと嫌な人。
冷たい飲み物をしょっちゅう飲む人。
特に若い人たちに多く見受けられますが、自らを不妊にさせるような誤った生活習慣が目に付きます。そのほかにも便秘や生理痛を薬で解消している人。
生理不順を放置する人。
野菜を食べる代わりにサプリメントで補ってよしとする人など。
重要な問題を安易に解決することに慣れてしまうのは恐ろしいことです。妊娠をするため、健康を保つために必要なのは気・血・水のバランスを整えてゆくことですがそのためには、まずこのサイトの体質チェックページで自分の体質をチェックしてみましょう。
体質に合った養生で自分の弱点をカバーしていくことができます。若いうちは生活習慣に無頓着な人が多いですが、子供が欲しいと思うことをきっかけに健康に気を遣うようになるのではないでしょうか。
最近は結婚の年齢が高齢化しているため生活習慣を気遣い始める年齢も高齢化しています。
長く間違った生活習慣を続けると悪い体質が固定してしまいます。
逆にちょっとした改善でも長く続けていくうちに大きな改善へと結びついていきます。 - 妊娠力は自分で高める
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年配なのに、病気になりにくく、エネルギッシュな人っていますよね。
そういう大人は長年の経験で、自分がどんなときに体調を崩しやすいのかを知っていて、ちょっとおかしいなと感じたらすぐに手を打つことができたり、自分の体力的、精神的な限界を知っているので早い段階で無理をしないなど、自分の身体の管理がしっかりできています。
また、運動や食事に自分なりのルールをもって根気良く続けている様子も見受けられます。
お医者さんとうまく付き合い、普段から病院や薬に依存せず、自分の身体を自分の力で何とかする気持を持ち養生スキルを高めることが、妊娠力の向上につながってきます。
- 妊娠しにくい時代
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医療は発達し、妊娠、出産にトラブルがあっても適切な処置で無事に出産できる確率は高くなっていますが、女性は30歳を過ぎるころから妊娠する能力が徐々に低下するという事実は依然として変わってはいません。
ところが40歳代の芸能人が妊娠・出産したというテレビをみていると、それが簡単なことのように錯覚し安心してしまいます。
それに対し「将来子どもを希望しているなら、出来るだけ早く生んだ方がいいよ」と忠告する人は煙たがられる時代です。
もちろん若いうちから不妊に悩む人もおり個人差はありますが、年齢の問題は現実としてあるものです。
もっとはやく治療をはじめればよかったと思う人も少なくはないでしょう。
昔の女子は初めから将来子を生む存在として育てられていたので、体を冷やしてはいけないなんてことを子どもの頃から繰り返し聞かせられ、早く結婚するのが当たり前、そして生殖能力の高い若いうちに子を生みました。
今なら男女差別と言われそうですが、子を産むための早期教育を受けていたと考えてもいいかもしれません。
その良し悪しは別として、それと比べると今の女性は他のことに忙しすぎて、自分が将来、母になるという認識が少ないまま30歳代になっている人も多いのではないかと思うのです。
つまり現代は、若いうちに学ぶべき、妊娠・出産に必要な、普遍的な知恵や知識、価値観が、軽視されたり、忘れ去られたり、学ぶ機会が失われているため、結果として妊娠しにくい人、できない人が増えているようなのです。
- 年齢の問題
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40歳前後になると妊娠できるかどうかとても不安になるかもしれません。
けれど重要なのは年齢ではなく身体の状態です。
年齢を重ねると身体は変化をしてきますが、養生や漢方薬でそれを補っていくことができればチャンスはあるのですから、焦るのでも、諦めるのでもなく、自分の身体の感覚に耳を傾けることを心がけてください。
身体が温まり、体調が良く、穏やかな気持ちで毎日を過ごせるように妊娠の準備を整えましょう。
残されたチャンスが少ないという焦りで、高度生殖医療にのめりこみ、効果が出るのに時間がかかる体質改善や養生がおろそかにならないよう気をつけてください。
そうしたストレスは妊娠にとってあまり良くないですよね。安心を得たいがゆえに情報収集をするというのはよくわかります。でも、それがかえって心の平安を乱すようなら見ないほうがましです。
心を平静にし、気持をなごやかに保つことは身体を養うために大切な養生のひとつです。
- 妊娠するための3つ基本
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妊娠をするために、三つのことに大いに気を配ってください。
《 食べ物 》
一つは食べ物です。
食べ物は、旬のものを取り入れなるべく手作りし、三食規則正しくバランスよくです。
旬の食材は栄養価が高く、その季節に身体が必要とする成分を持っていることが多いものです。
外食や市販の食べ物は、お客さんに美味しいと思ってもらい再び食べてもらうことを第一に考えて作られていますので、ウケのよい味覚をだすために脂肪分、糖分、塩分がたっぷり入っています。
また、食中毒を起こさないために、調理器具を漂白剤で消毒もします。やっぱり食事を健康に反映させるためには手作りが一番よいのです。
食事のバランスについては厚生労働省・農林水産省で出している食事バランスガイドを目安にして下さい。
良く見かける逆三角の独楽の絵ですね。
肉類、炭水化物、乳製品は意識しなくても十分摂取出来ていることが多いと思いますのでどちらかというと摂りすぎに注意して下さい。
また、意識しないとなかなかとれないのが副菜(野菜、きのこ、芋、海藻)です。
主菜は肉に偏らないよう、魚介類をとることなどに気を配ってください。食事は旬の食材で季節を感じたり、美味しいと感じたり、みんなで楽しみながら頂いたりするプロセスも身体に効くものです。
野菜ジュースやサプリメントは食事ではありません。
また、生野菜のサラダは身体を冷やしますので過熱調理し、過熱で失ったビタミン類をフルーツで補うと考えると良いのではないでしょうか。
それにプラスしてあなたの体質にあった食材を取り入れていきます。(「11. 不妊になりやすい原因や体質とは」を参照してください)
また、三食規則正しくというのは身体のリズムを整えることにつながります。
規則正しい生活を繰り返すことにより、朝 自然に目が覚め、大体同じ時間に便通があり、12時頃になるとお腹がすく、夜10時頃にはすっと眠れる。
というように身体がしだいにそのリズムを覚え、ホルモンの働きにも規則正しいリズムがでてきます。仕事の都合で毎日10時過ぎにならないと帰宅できないとか、睡眠が数時間しかとれないとかいう状況が何年も続いており、そのことが不妊の原因と考えられるなら、あなたにとって最も重要なことは何なのか、本当にその仕事を今のまま続けなくてはならないのか、もう一度よく考えてみてください。
女性の身体はデリケートですから頑張りでは解決しないこともあります。
加えてもう一点、不要なものを摂らないことも心がけてください。
肥満予防に食べ過ぎないことはもちろんですが、たとえ水であっても、尿として排出するときに体温を奪っていくので飲みすぎは冷えの原因になります。
また、100%安全な食べ物はありません。
添加物、合成甘味料、農薬の類だけではなく、植物は虫や動物に食べつくされないよう自衛のための天然毒、いわゆるアクがありますので有機無農薬野菜だってリスク0ではありません。
それを考えると、身体の余計な蓄積物を抑えるために必要量以上は食べないのがいいのです。
《 冷やさないこと 》
二つ目は身体を冷やさないことです。
冷えも女性にとっては大敵です。
妊娠し、丈夫な赤ちゃんを産むためには子宮の周りに新鮮な血液がたっぷりと供給され、子宮が温かいことが大切で、冷たい子宮では赤ちゃんに嫌われてしまいます。
ところが現代の私たちの周りは身体を冷やすトラップが張り巡らされています。
いつでも冷たい飲み物・食べ物が手に入ります。
そして夏の冷房。
ストレスは血管をきゅっと縮めるので血流を悪くします。また、血液は体中をぐるぐるとまわっているものですから、その一部を締め付けると交通渋滞を起こします。
窮屈な靴やきついガードルは要注意です。
生野菜や刺身、冷奴、そうめんなどの食べ物も身体を冷やすということを知っておくべきです。食べてはいけないのではなく、食べ過ぎてはいけない、そして冷奴やそうめんを食べるときはしょうがなど身体を温めるものとセットにすることもコツです。
《 穏やかな心 》
三つ目は穏やかな心でいることです
これは難しいと感じる人もいるかもしれません。
避けられないストレス、周囲から何気なくいわれる言葉が気になったり、自分から色々な情報を求めて逆に不安にかられることもあると思います。
何をやってもネガティブな思考が頭を離れないという人は、ヴィパッサナー瞑想法などの本を求めて実践してみてはいかがでしょうか。
心のおしゃべりを止め、穏やかな気持ちになるためのテクニックが初心者向けに書かれたものが色々と出版されています。
・自分を変える気づきの瞑想法―やさしい!楽しい!今すぐできる!図解実践ヴィパッサナー瞑想法
・人生の流れを変える瞑想クイック・マニュアル―心をピュアにするヴィパッサナー瞑想入門
作者 :アルボムッレ=スマナサーラ
出版社:サンガ
作者 :地橋秀雄
出版社:春秋社
など - 不妊になりやすい原因や体質とは
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妊娠しにくい女性の原因を東洋医学の観点から7つのタイプに分けることができます。
タイプを知ることにより、妊娠しやすい体質をつくるためにあなたが食べたほうがいい食材、食べすぎないほうがいい食材、日常で気をつけるべきことが見えてきます。
完璧に健康な人というのはあまりいません。
ですから、自分の弱い部分を知り、そこを補いながら、たった一つの自分の身体を大切にしていきましょう。
このことは、妊娠するためばかりではなく将来にわたって健康を維持していくために大切なことです。体質チェックページで自分に当てはまるものをチェックしてください。
一番多いところがあなたのタイプです。
複数のタイプに同じ数チェックがはいれば、あなたは両方のタイプに当てはまります。
(実際には二つ以上のタイプをあわせ持つ人が多いのです)あなたのタイプがわかったら、体質に合った養生法や漢方薬で身体のバランスをとっていきましょう。
タイプ別の特徴や養生法を紹介していますが、複数のタイプに同じ数チェックがはいれば、あなたは両方のタイプをあわせ持っていますので両方の養生を参考にしてくださいね。
まず、自分の体質をチェックしてみましょう。 - 妊娠体質になる方法
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《 陽虚タイプ 》
陽虚タイプの養生 「とにかく冷やさない」
陽虚タイプの人は身体を冷やさないように常に気をつけなくてはなりません。
服装など外側はもちろん、食べもの飲みものも内側から温めることを意識して選ぶことも大切です。手足は冷たくない、逆にほてるという人でも内臓が冷えている場合があります(お腹を触ると冷たくはないですか?)。
特に生理中は普段より身体が冷えやすくなっているので要注意。
服装は上だけ厚着するのではなく、下半身をしっかり温める格好に。
また、せっかく温かな服装をしても窮屈な靴や、きついガードルを履ていていると血行が妨げられます。交通渋滞と同じで一部で血流が滞ると後に続く血液の流れも悪くなります。
真夏であっても、素足にサンダル、ミニスカート、タンクトップ、おヘソを出すスタイルなど 露出の多いものは陽虚タイプの人にはちょっと難しいかもしれません。
すぐに羽織れるよう、暖かいカーディガンやひざ掛けはマストアイテムです。運動で身体を温め、筋肉を増やすことで冷えにくい体づくりをすることも大切です。
ただしスイミングや水中ウォーキングなどは身体を冷やしますのでこのタイプの人には合いません。毎日ミネラルウォーターを2リットル飲む、という美容法もありますが、飲んだ水は体温をうばって体の外に出て行きますので陽虚タイプの人には向きません。
食べ物は身体を冷やすものを避け、温めるものを意識してとりましょう。
冷たいジュースやお茶、アイスはもちろん、生野菜や刺身も身体を冷やします。
夏野菜、南国原産のフルーツなども注意です。例えば、きゅうり、トマト、冬瓜、バナナ、パイナップル、梨、スイカなどなど夏に旬を迎える野菜は身体を冷やす働きがあります。
身体を温める唐辛子、しょうが、ネギ、にんにく、ニラ、シナモンなどと組み合わせて食べるとか、フルーツは常温に近い温度で食べるとよいでしょう。
そうめんや冷奴などを食べるときは、必ずネギやしょうがを一緒にとりましょう。ストレスや喫煙も血管を収縮させるため、冷えの原因になります。
入浴はシャワーで済ませずに、湯船に浸かるほうがいいですね。
腰湯がいいといいますが、長風呂で汗をかくのは夏の養生法であり、冬には適しません。
なぜなら秋冬は大気が乾燥しているため、身体も乾燥します。
その上にわざわざ汗をかいて水分を失うのは逆効果だからです。
身体に湿気がたまりやすい夏に適した養生です。
《 血虚タイプ 》
血虚タイプの養生 「睡眠時間をしっかりとりましょう」
血虚とは身体の隅々まで栄養を運ぶ血が足りず、栄養が行き渡っていない状態です。
肥料の足りない植物の葉が端のほうから黄色く枯れていくのを思い浮かべてください。
血虚タイプにはこれと同じようなことが起こりやすくなり末端から弱くなってきます。
例えば髪の毛がバサバサして枝毛になりやすい、爪がもろく割れやすい、小じわが目立つなど。
不妊に関していうと、子宮内膜が薄い、硬い。卵が小さい。
排卵誘発剤を使っても卵が数個しかとれないといった傾向があるのも血虚タイプです。
そんな血虚タイプがまず心がけるのは血の消耗を防ぐこと、そして血を補うことです。
もともと血がたりないので、生理は遅れがち、あるいは無月経であったり、血液量が少ない、血液が薄いので色がピンクがかっている、日数が短く2~3日で生理が終わってしまう、また、もともと少ない血をさらに失ってしまう月経の終わりごろから、腰やお腹が痛くなるなどの特徴があります。
一般的な生理の血液量はどのくらいなのか、他の人と比較する機会はあまりないのでわかりにくいと思いますが、多い日に関して言うと、日中は多い日用のナプキンで2~3時間もつくらい、夜は夜用ナプキンで一晩持つくらいというのが目安です。
多い日用、夜用を使わずに済んでしまうときは月経血が少なすぎるかもしれません。
生理開始から生理後にかけての7~10日間は養生にとくに気を配りましょう。
まずはしっかり睡眠時間をとること。10時、遅くても11時には布団に入り、床に就いたら本やテレビを見ておらずに、8~9時間しっかり眠ることです。
血を作ったり、大切なホルモンが分泌されるのは夜10時頃からです。
12時過ぎてから10時間睡眠時間をとっても効果が薄いのです。
そして、血を補う食べ物をとりましょう。
おすすめはクコの実、ナツメ、プルーン、レーズン、ブルーベリー、いちじくなどのドライフルーツ、そして、胡桃、松の実、ピーナツ、アーモンドなどのナッツ類を毎日少しずつ、サプリメントをとるようなつもりで食べることです。
手軽で続けやすいですよね。
《 気虚タイプ 》
気虚タイプの養生 「無理をしないようにしましょう」
気虚というのは気が足りないということです。
気とは元気の気。誰でも、とっても疲れた時は気虚の状態ですが、食べて寝れば元に戻ります。
気虚タイプは、疲れた状態をずーっとひきずっているようなものです。
声をだすにもエネルギーがいるので、話したがらない、声が小さく、大きい声をだすと息切れがするという人もいます。気の補給には栄養のあるものを食べることが大切なのですが、気虚タイプの人は消化吸収力が低いので食べたものがなかなか身につかない。
食べても太れない人もこのタイプです。
栄養をつけようとガンガン食べても消化吸収できないのでかえって調子が悪くなってしまいます。そんな気虚タイプにとって大切なのはまず無理をしないことです。
睡眠をしっかりと8時間以上とり、毎日規則正しく過ごせるよう仕事のスケジュールを調整する工夫も必要です。また、健康のためといって激しい運動をすることも気虚タイプには向いていません。
ヨガ、ウォーキングなどの自分のペースでできる運動がよいでしょう。気を補う働きがある食べ物は、牛肉、鶏肉、うなぎ、ヤマイモ、きのこ類、イモ類、豆類です。
おすすめなのは、雑穀入りのご飯を毎日良く噛んで食べること。
ご飯と一緒に炊ける雑穀はいろいろなタイプのものが売っていますし、自分でお好みのブレンドを見つけてもいいと思います。
ひえ、あわ、きび、麦、ハトムギ、赤米、もち米、クコなど補気作用や消化吸収力を高める働きがあります。
ただし玄米は消化がしにくいのでほんの少量にするか、胚芽米にしたほうがよいでしょう。
そして朝食をしっかりとることが大切です。
もうひとつ、胃腸を冷やすと消化吸収力が落ちますので、冷たい飲み物やアイスクリームは控えめにしましょう。
《 気滞タイプ 》
気滞タイプの養生 「ストレスに弱いタイプ」
気の流れが悪くなる原因はストレスであることが多いのですが、イライラ、クヨクヨ、緊張などのほかにも、環境の変化、天候の変化、生活が不規則だったり、運動不足も気の流れを悪くします。
気が滞ると呼吸もつまる感じになり、喉になにかつかえているような感じになったり胃やお腹、胸、脇などに空気が溜まり、張って苦しくなることがあります。
ゲップやおならがでると少し楽になります。
「なんだかゲップやおならが良く出るなぁ」という人は気が滞っている可能性があります。
月経前に胸が張る、落ち込む、イライラする、などの症状が現れやすいのがこのタイプです。
気滞タイプの人はストレスに弱いので自分なりのリラックスする時間や方法を意識して持つことが大切です。
仕事などでなかなか時間がとれないという人こそ、自分の緊張を解く時間を必要としています。
ヨガ、アロマ、入浴、ゲーム、運動など手軽なものから試してみてください。
食べ物ではハーブや香草など香りのあるものがストレス解消に役立ちます。
紫蘇、茗荷、クレソン、三つ葉、春菊、シャンツァイ、セロリ、かんきつ類、バジル、ローズマリー、タイム、良い香りのハーブティーなどもおすすめです。
ただし、イライラしやすい人は唐辛子など辛いスパイスは余計イライラ、カッカするので控えましょう。
不妊治療を頑張りすぎると気滞になることがあります。
キャリアウーマンで仕事に熱中しているうちに妊娠が後回しになってしまった女性の中には、仕事と同じように不妊治療においても向上心をもって、高い目標を設定し、あえて自分にストレスをかけて頑張るという姿勢を見受けることがあります。
高度治療の技術や医学的知識に詳しく、基礎体温などのデータも当然毎日つけ、毎月きっちり治療スケジュールを組んでこなしていくといった感じです。
検査の値や卵のランクなど、数値で分かるものに頑張りの結果を求める傾向があるようで、案外自分の身体的な感覚に鈍感だったりします。
月の周期でホルモンバランスや体調が変わる女性の特質を 仕事をする上では気にかける余裕もあまりないかもしれませんが、不妊治療をするにあたっては身体的な感覚をこれまで以上に重視して下さい。
例えば生理前のイライラが少しやわらいできたとしたら、良い方向へ改善している証拠です。
もし、病院の治療が少し大変だなあ、苦しいなあと感じているなら数ヶ月休んでみるという手もあります。
あまり時間が残されていない一周期もムダにはできないという思いと、こんなに精神的肉体的に辛い思いをしてかえって妊娠に悪影響なのではないかという二つの思いの中でゆれているかもしれませんが、勇気をもってすこし立ち止まることで、心に余裕が生まれることもあります。
《 お血タイプ 》
お血タイプの養生 「血の流れが悪いタイプ」
油が多い食事で血がどろどろと粘着質になり流れにくくなるのもお血、たばこやストレス、冷えで血管が収縮し血流が悪くなるのもお血です。
お血によって起きる三大症状は、しこり、黒ずみ、痛みです。
しこりが出来る例は、子宮筋腫、内膜症、痔、肩こり、腫瘍。
痛みでは、頭痛、肩痛、腹痛、腰痛、生理痛。
黒ずみでは、アザやシミが出来やすい、歯茎、唇・舌・顔色が暗いまたは黒っぽい。目の下のくまなどの症状があります。健康な人では生理痛は無いのが正常です。
お血タイプは生理痛が重い人が多いのですが、「痛くなる前に鎮痛剤をのむから大丈夫」というのは本来のあり方とは違います。陽虚タイプも、気滞タイプも、気虚タイプも長く続けば血流が悪くなり、たどり着くのはお血タイプです。
お血を治すためには、血行が悪くなるようなことをしないことと、活血といって血の流れを良くする食べ物や漢方薬を利用することです。
血行が悪くなるようなこととは、ストレスを溜め込むこと、冷やすこと、締め付ける服装、運動不足など。
血行が良くなるように、歩いたり、階段を上ったり、身体を動かすようにしましょう。
血の流れを良くする食べ物とは、しょうが、にんにく、ネギ類、青魚、納豆、酢などです。
タバコは血管を収縮させるのでダメですが、少量のお酒は血行を助けます。
そしてお血になりやすい食べ物は油っぽいもの、甘いものです。
生クリームやバターを使ったスイーツ類は甘くて脂肪分もたっぷりでとっても危険です。ストレス対策は気滞タイプを、冷え対策は陽虚タイプの項も参考にしてください。
《 陰虚タイプ 》
陰虚タイプの養生「潤いが不足のタイプ」
血虚のタイプが進行し、体内を滋養・栄養する成分(陰液)が不足してしまい、かつその成分を保持する力が低下してしまっている状態です。
症状の特徴としては、血虚の症状プラス体内を滋養・栄養する成分が不足し(この場合、唾液や涙などの分泌液や皮膚、筋肉、臓器の細胞、関節などを潤しているものすべてを意味しています)全身の乾燥症状が進んでしまうことで体内に余分な熱が生じ、ほてり・のぼせや便秘(コロコロ硬い)寝汗などの症状が出てきます。
生理の状態としては、鮮やかな赤色で粘りがあり、経血量自体は少なく日数は1日~4日と短く終わってしまうのが特徴です。
特に年齢的に更年期となると身体を栄養する成分が不足し、陰虚の症状が起こりやすくなります。
寝不足や過労などによっても起きやすい症状でもあるので注意が必要です。生活習慣として陰虚タイプによくみられることに夜更かしが(夜型生活)があります。 これは血虚タイプと同様のことで、血と同じく体内を滋養・栄養する成分(陰液)が作られているのが夜の就寝時間だからです。
また、大切なホルモンが分泌されるのも夜間。
勤めて夜型生活にはならないよう心掛けましょう。また、お酒やタバコも身体を乾かしてしますので摂り過ぎは避け、なるべく余分な熱は発生させることのないよう、香辛料や薬味などの香味野菜、熱いものも控え目に。
水分はしっかりと吸収されるようこまめにとるよう心掛けましょう。 水分を補い、身体を潤し、余分な熱の発生を抑えることが陰虚タイプは重要なので、日常に摂る食材としては貝類、豚肉、卵などがおすすめです。
《 水滞タイプ 》
水滞タイプの養生「水分ため込みタイプ」
中医学では水の巡りが悪いことから水毒とも呼ばれるタイプで、水分代謝が悪く、体内に水分が停滞している症状が出てくるのが特徴です。
この場合の水分とは血液以外の身体の水分のことを差し、汗や唾液、涙などの分泌液、胃液などの消化液、尿などの排泄液などあらゆる水分を意味します。ですので、この水滞タイプは水の循環が悪くなるだけでなく、身体にたまった老廃物なども溜まりやすくなるのも特徴のひとつ。
余分な水分の停滞の影響で身体が冷えてしまうため、陽虚タイプと同じく冷えの症状も見られますが、身体の重だるさやむくみ、頭重、めまいやふらつき、下痢(水様下痢)、胃腸不良など水分代謝が悪く体内で停滞した症状を伴います。
むくみは特にふくらはぎや足首などの下半身がむくみやすく、頭痛やめまい、ふらつきなどは雨や台風など天気の悪化にともない症状も悪化する傾向にあるようです。
また季節の変わり目の気圧の変動などで頭痛やめまい、ふらつきなどが悪化する傾向にあります。生理前にむくみがひどくなり、おりものが多くなるのも特徴的な症状です。
- 漢方薬の種類
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漢方薬を飲むなら、自分に合ったものを選びたいですよね。
私たちのような漢方専門薬局のほか、西洋医学専門の医師や薬剤師も漢方薬を処方したり販売することが法律上は可能なので、漢方薬は一般的なドラッグストアでも手に入りますし、病院で処方してもらうこともできます。
どの漢方薬も日本の基準を満たしているものであればモノ自体の優劣はそんなに問題にはなりません。
体質に合った漢方薬を選べるかどうかが一番の問題なのです。
体質を知るための作業はプロファイリングに少し似ています。
プロファイリングは犯罪の性質や特長から犯人像をあぶりだす手法で、過去の膨大なデータをもとにどんな犯人の確率が高いかを導き出し、それによって捜査の方向性を決めますね。
漢方も、声、話し方、食べ物の好き嫌い、生理の様子、便通、ナドナド断片的な情報をもとにデータ(中医学)と照らしあわせて体質を推理し投薬方針を決めます。
漢方を飲むうちに体調、体質は変化します。
こんな風にお客様と情報交換をしながら治療を進めていくのが漢方薬。
だから、特にはじめの相談は時間をかけて情報収集をするのです。
時間をかけてお話をお聞きし、それぞれの人にあった方にお薬を出す、これが本来の姿です。
あまり話を聞かずに薬を出すのは、あまりオススメできるやり方ではありません。専門的な知識の有無によって、漢方薬の選び方に決定的な違いがでますから、適切なチョイスをできる専門家との出会いがなければ良い漢方薬ともめぐり会うことはできません。
また、こうしたやり取りをしながら飲んでいくのですから、相談しやすい雰囲気も大切です。
- 情報に振り回される人
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インターネットのお陰で誰でも簡単にあらゆる情報を手にすることができる今。
ネットサーフィンで不妊治療に関わる情報を得、知識を身につけることは、正しい選択をするために必要ですし、また、twitterや掲示板で同じ悩みを抱える仲間のあいだで愚痴をこぼしたり、弱音を吐いたりすることも必要なことだと思います。
ただし、情報を得ることによって不安を解消できず、もっともっと情報を集めていかないと落ち着かないとか、他の人の発言で気持が落ち込むというように、知らないうちにむしろマイナス効果になっていることもあると思います。
心が不安定になっていると感じたら、あえて見ないようにする、距離を置くなども必要だと思います。
ちなみに、ネットにアクセスするために夜更かししがちなどというのは論外で、身体の老化を早めてしまいますよ
- 不妊症の掲示板
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Webで不妊症の掲示板などを覗いてみると漢方薬に関するやり取りも見られますが、「ん?」と思うようなおかしなものも多いようです。
漢方薬を飲んだことがあるという人の話だとつい信頼を寄せてしまいますが、内容をみれば、自分の経験、あるいは知人が飲んだときの経験、というごくごく少数の意見に過ぎないという気がします。
あまり真に受けるのはどうでしょう。体質は百人百様で、この体質の人にはこの薬、あの体質の人にはあの薬、という法則をそれこそ何千年もかけて理論にまとめた中医学をもとにしたものが漢方薬です。
少なくともこのサイトを読んでいただいた方には、自分に合った薬を選べるだけの 『目利き力』を持ってほしいと思います
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和漢堂では、漢方薬を飲むひとりひとりのお客様について詳しく伺い、お店で作った漢方薬をお出ししております。
漢方薬は飲む方の体質や症状にぴったり合ったものを選んではじめて効果を発揮するクスリです。
同じ病気の悩みでも人によって症状も違えば体質も違う、もちろん漢方薬の内容も違います。
自分の症状があの人とよく似ているから・・・とか、病名が一緒だから・・・といって、同じ漢方薬を飲んでも効いてくるわけではありません。漢方薬も薬ですから、人によっては飲んではいけないものもあります。それを知らずに飲んでしまうと、副作用を引き起こす場合もあります。そういった間違いを避けるためにもHP上で漢方薬の具体的な名称は公開していません。
お客様の、体質や症状をよく知るためには、充分なコミュニケーションが必要です。
メールでは、そのやり取りがなかなかスムーズに進められないため、メールのやり取りだけで、漢方薬をおだしするのは難しいことです。
細かな部分のご相談はお電話かご来店を頂いております。受付時間 9:30~19:00 (日祝定休) 住所 〒244-0816
神奈川県横浜市戸塚区上倉田町445駐車場 有 最寄り駅 JR東海道線・横須賀線「戸塚」駅
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営業時間内にご来店いただくか、お電話を下さい。漢方薬はお客様の声の調子を聞いたり姿をみることによって、ある程度お客様の体質に予想をたてます。
メールでのご相談は私たちも状況が掴みにくく、お客様にとっても不利と考えているためあまりおすすめしていないのですが、受付時間内に電話やご来店が難しい場合はこちらよりどうぞ。