清熱の食材
体がもつ余分な熱をさまし、解毒する作用のある食材
味甘、性寒、肺・胃・大腸経
レンコンの旬は秋から冬にかけてです。
おせちで食べる程度で、普段はあまり食べない。という人もいらっしゃるかもしれません。
けれど昔から薬効の高いことで知られている大変役に立つ食材です。
秋になりシーズンのものが出回るようになったら、ちょくちょく食べることをお勧めします。
年末になるとおせち料理に利用されるため値が上がってきますから、そのころには 「今シーズンのレンコンはあらかた食べたな?」 くらいにしたいものです。
この時期にレンコンをお勧めするのは何も経済的な理由だけではありません。
秋の食養生にもレンコンが適しているからです。
中医学では、秋に気を付けなくてはいけない自然条件を大気の乾燥と考えています。
乾燥した空気にさらされていると、咳が出るほか、鼻や口から吸った乾いた空気が肺を侵し、呼吸器系の病気が出てくることが多いのです。
ですから秋は、呼吸器を乾燥から守ること、そして、冬に備えて免疫力を高めること、などに気を配って養生をします。
乾いた空気の影響で、肺が乾燥してくると、肺の冷却水が不足し熱を持ってきます。
すると、空咳がでたり、少量の粘りのある黄色っぽい痰が喉のあたりで絡まり、なかなか吐き出せないなどの症状がでてきます。
レンコンには肺を潤し、熱をとる効果があるので、このような症状に効果があります。
梨にも肺を潤し、熱をとり、咳を鎮める効果があります。梨も秋が旬ですね。
風邪やインフルエンザに対する備えという点では、レンコンのもつ粘り成分は、粘膜を保護し丈夫にする効果があります。
病原菌などの異物は鼻や喉の粘膜から入ってきますから、粘膜を丈夫にすることが予防に役立ちます。
ほかに免疫力を高めると食材といえば、茸類が良く知られています。これも秋が旬。
茸もレンコンも一年中出回ってはいますが、旬である秋に食べることに意味があります。
体が欲するものが、ちゃんとその時期に収穫できるようになっているというのは面白いですね。
自然の恵みのサイクルの中で自分が生かされていることを感じます。
やはり、サプリメントなどに頼り過ぎず、身体に必要なものは食事で摂っていくことです。
食材の効能
- 下痢
- 解毒
- 止血
- 清熱
- 熱を冷ます
- 肺を潤す