補益の食材
身体の気・血などを補い、身体を丈夫にし、病気に対する抵抗力を高める食材です。
味甘、性平、脾・肺・大腸経
古代ゲルマン民族は蜜蜂の多産にあやかって新婚1ヶ月はハチミツでできた蜜酒を飲む習慣があり、ハネムーン(蜜月)の語源ともなっています。
ハチミツの糖分は吸収されやすく、すぐに身体を動かすエネルギーに代わるので、スタミナドリンク的な精力増強効果も期待されたようです。
ハチミツの薬効というと、喉の痛みや声枯れにハチミツ入りのドリンクを飲んだりするのが最もポピュラーでしょうか。
ハチミツには肺や腸を潤す効果があるので、咳を止め、喉の荒れを潤すほか 便通をよくする働きもあります。
その他、唇の荒れや傷、口内炎にハチミツを塗ると効果がありますが、これはハチミツの消炎、抗菌、保湿作用によるものです。
口に入っても安全なので子供にも使えますが、美味しいのでついつい舐めすぎて却って荒れては困りますね。ただ、舐めてしまったとしても、口内炎あるいは唇の荒れの原因ともなるビタミンB1,B2の不足に、ハチミツに豊富に含まれるビタミンB1,B2の効果も期待できます。
ハチミツは薬膳でも良く使われる食材です。
胃の炎症を抑えて、殺菌する効果があるので、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などに用いられてきました。
空腹時に胃の辺りに何となく痛みを感じ、手を当てたり、何かを食べるととりあえず痛みが治まるという症状がある人に効果があります。
蜂は基本的に一種類の花から蜜を集めます。
その花の種類によって、ハチミツの色、香り、味、そして期待される効能にも違いが出ます。
ヨーロッパでは色が濃く香りも強いクリ・ユーカリ・シナノキなどが好まれますが、日本では色が薄く香りも穏やかな、レンゲ・アカシア・ミカンなどが好まれています。
最近はTV放映の影響かマヌカ(ティトゥリー)の花から集めた、マヌカハニーに人気があるようです。
いろいろ試してみるのも楽しいですが、特別なものでなくとも、手に入りやすいハチミツを 普段使う砂糖のかわりに使うだけでも、砂糖に比べてカロリーが三割ほど少なくてすみますし、砂糖にはないビタミン類をとることが出来るというメリットがあります。
砂糖のおよそ7割くの量を目安に使うと同じくらいの甘味となります。
食材の効能
- 気を補う
- 空咳
- 腸を潤す
- 肺を潤す
- 疲労回復
- 便秘
- 補益